ビジネス街と官公庁に隣接する港区西新橋。その一角に佇む東京慈恵会医科大学附属病院は、学祖・高木兼寛が唱えた「病気を診ずして病人を診よ」という理念を堅守してきた。病気という現象だけを観察するのではなく、苦しむ人間そのものに向き合う姿勢である。
単なる理想論にとどまらない。厚生労働省から「特定機能病院」の指定を受け、急性期医療や難治性疾患の治療で国内トップクラスの実績を誇る。高度な先進医療を提供しながらも、患者一人ひとりの生活背景や心理面に寄り添う姿勢は、過酷な医療現場であればこそ一層の光を放っている。