谷口由夏の柔道人生を語る上で欠かせないのが、出身校時代から積み上げてきた圧倒的な基礎体力と勝負勘です。強豪校での厳しい稽古で培われた地力は、シニアの舞台に上がってから一気に開花しました。
当時の女子48kg級といえば、世界選手権や五輪で連覇を重ねる絶対女王が存在した、世界で最も過酷な階級でした。その中で谷口由夏は、国内最高峰の大会である全日本選抜柔道体重別選手権大会において幾度も上位進出を果たし、表彰台の常連として日本代表争いに常に絡み続けました。
世界選手権の選考レースをはじめ、国際大会でも日の丸を背負って畳に上がり、海外の大型選手を相手にスピードと足技のキレで対抗。単に力でねじ伏せるのではなく、相手の重心移動を完璧に見極めた技の数々は、当時の柔道関係者からも「極めて技術純度が高い正統派柔道」と絶賛されていました。