なぜ今、この問題が再浮上しているのか。背景には出社とリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークの定着と、それに伴う郵便物管理の複雑化がある。オフィスに週数日しか出社しない社員に代わり、出社しているスタッフが「気を利かせて」郵送物を開封・PDF化してSlackやTeamsで共有する運用が日常化しているオフィスは多い。
この業務の「良心的な代行」が、致命的な事故を引き起こす。産業医からのメンタルヘルス診断結果や、個人の借金・差押え通知、あるいは競合他社からの引き抜きに関するオファーなど、他人に知られたくない情報が社内チャットツールにアップロードされてしまう事態が相次いでいるのだ。利便性の追求が、個人の尊厳を脅かす刃になり替わっている。