社会現象化したプロジェクトには、必ず情報の錯綜や誤解が付きまといます。本展に関してネット上で拡散された噂の真偽を精査すると、以下の実態が浮かび上がります。
誤解1:展示作品はすべて開幕時に完成していた?
美術界で大きな話題となったのが、「開幕日に作品の一部が未完成だった」という事実です。村上氏は過去の個展でも限界まで筆を入れ続けることで知られていますが、本展でも会期スタート時点では下絵段階のキャンバスが一部展示され、会期が進むにつれて完成作へ差し替えられていく異例のプロセスが取られました。一部では批判も出ましたが、制作過程そのものをリアルタイムで目撃できる生きた現場として、リピーターを生む原動力にもなりました。
誤解2:公式図録が会場ですぐに買えた?
展覧会の集大成であるもののけ京都 公式図録は、作家の徹底したこだわりによる構成・印刷修正が重なり、会期中の会場販売が大幅に遅延しました。予約購入者の手元に届くまで数ヶ月を要したものの、完成した図録は全出展作品の詳細な解説や制作秘話、高精細な印刷クオリティを備えた重量級の美術書となっており、結果として美術関係者から「後世に残る資料的価値が高い」と絶賛される結果となっています。