ファンの間で定番となっているのが、荒木氏にまつわる「吸血鬼説」や「波紋使い説」です。これはもちろんオカルトではなく、『ジョジョの奇妙な冒険』作中に登場するキーアイテムや設定に由来した、読者からの敬意と愛情に満ちたジョークです。
第1部に登場する「石仮面」を被って不老不死の吸血鬼になったのではないか、あるいは呼吸法によって若さを保つ「波紋の戦士」なのではないか、といった噂が長年語り継がれてきました。原作者自身が作中の超常現象を体現しているかのように見えることから、海外ファンの間でも「Araki is an immortal vampire(荒木は不死身の吸血鬼)」というミームとして広く認知されています。
この不老不死説に対し、荒木氏本人は過去のトークショーやインタビューでユーモアを交えながら言及しています。「スキンケアは何をしているのか」と問われた際には、「何も特別なことはしていない。毎朝、東京の水で顔を洗っているだけ」とおどけて見せ、会場の笑いを誘ったエピソードはあまりにも有名です。また、「親や祖父母の遺伝のおかげかもしれない」と謙虚に語る場面もありました。
一方で、本人は自身の肉体変化について非常に率直かつ人間味あふれる告白も残しています。「世間では老けないと言われるけれど、実際はしっかり老眼になっているし、階段を上ると息が切れる」「足腰の関節が痛むこともある」と笑顔で語っており、決して魔法で不老不死を手に入れたわけではなく、年相応の経年変化と向き合っている実態を明かしています。