テジョンデの厨房前には大型水槽が設置されており、韓国・釜山のチャガルチ市場を彷彿とさせる光景が広がっています。数ある韓国海鮮料理の中でも、来店客の実に8割以上が注文する二大名物について、味・食感・安全性の観点から徹底検証しました。
まず代名詞ともいえるサンナッチ(活け生タコ)は、職人が手際よく一口サイズにぶつ切りにして提供されます。皿の上で吸盤が激しく動き続ける様子は視覚的なインパクト抜群ですが、真価はその食感にあります。口に運ぶと吸盤が舌や頬に吸い付き、噛みしめるほどに力強い弾力とタコ本来の澄んだ甘みが広がります。ごま油と塩のシンプルな味付け、あるいは韓国産コチュジャンベースのチョコチュジャンが素材の鮮烈さを際立たせており、「他店で食べた生タコとは吸着力と甘みがまるで違う」という現場の声に偽りはありません。
一方のカンジャンケジャン(生ワタリガニの醤油漬け)は、厳選された雌ガニのみを使用。価格帯は1杯あたり3,000円〜4,500円前後(仕入れサイズにより変動)と新大久保のランチ相場としては高価格帯に位置しますが、甲羅に詰まったオレンジ色の内子(卵)とゼリー状の身の甘みは極めて上質です。特筆すべきは醤油ダレの調合で、漢方生薬や香味野菜を煮詰めた秘伝ダレにより、甲殻類特有の生臭さが巧みにマスキングされています。甲羅の味噌にご飯と韓国海苔を混ぜて食べる「ご飯泥棒(パットドゥク)」の体験は、価格以上の価値を感じさせる完成度です。