健康な犬にとっては利尿作用をもたらす梨の栄養素も、特定の疾患を抱える愛犬にとっては毒となり得ます。最も警戒を要するのが腎臓病(慢性腎不全など)や心臓病を患っている犬です。
梨100g中には約140mgのカリウムが含まれています。健康な腎臓であれば過剰なカリウムは尿として体外に排出されますが、腎機能が低下している犬はカリウムをうまく濾過・排出できません。その結果、血液中のカリウム濃度が異常に上昇する「高カリウム血症」を引き起こし、不整脈や筋力低下、最悪の場合は心停止に至る危険があります。
また、梨に含まれる果糖は血糖値を緩やかに上昇させますが、インスリン分泌に異常がある糖尿病の犬や肥満傾向の犬にとっては糖分の過剰摂取となります。主治医から食事制限の指示が出ている場合は、自己判断で梨を与えず、必ず事前に獣医師の許可を得てください。