JR青梅線の鳩ノ巣駅から徒歩5分。坂を下ると、そこには東京都内とは思えない巨岩の群れと荒々しい清流が広がる。大多摩ウォーキングトレイルの一角をなすこのエリアにおいて、今回の現地取材で特に注目したのは白丸ダム方面へ向かう途中の旧道アプローチだ。
観光客の大半は鳩ノ巣吊橋周辺で足を止めてしまうが、吊橋を渡って対岸の岩場沿いに延びる細い杣道を下流側へ少し進むと、水面と巨岩が目線と同じ高さで迫る迫力満点のアングルに行き当たる。巨岩の隙間から滑り落ちる滝のような水流と、エメラルドグリーンの川面が見事なコントラストを描き出す。踏み固められた岩肌は滑りやすいため足元への注意が必要だが、静寂の中で水の轟音だけが響く秘境感は格別だ。