どんなに画期的な医療技術が誕生しようとも、最も望ましいのは病気を未然に防ぐことだ。脳梗塞や脳出血といった脳卒中の最大の引き金は「動脈硬化」であり、その背後には長年の生活習慣の乱れが潜んでいる。
厚生労働省が公表する健康指針においても、最大の危険因子として挙げられているのが高血圧である。高い血圧が慢性的に血管壁へ負荷をかけることで、血管はしなやかさを失って硬くなり、内側に危険なコブや斑を作っていく。塩分摂取の抑制、適度な有酸素運動、禁煙、そして過度な飲酒を控えることが、血管の若々しさを保つ不変の基盤だ。
医師や医療従事者向け専門情報ポータルであるm3.comなどに寄せられる最前線の臨床レポートでも、サイレントキラーと呼ばれる高血圧や糖尿病を放置していた若年・中高年層の突然の発症例が多数報告されている。「症状がないから大丈夫」という自己判断を捨て、定期的な健康診断で自身の血管リスクを可視化することが、生涯にわたる健康維持の第一歩となる。