現在の新型コロナを評価する上で最も重要な視点は、「世代間におけるリスクの極端な非対称性」です。若年層と超高齢層では、直面する危険度がまったく異なります。
年代別の重症化率・致死率のデータを精査すると、50代以下においては人工呼吸器等を必要とする重症化率は0.01%未満、致死率はインフルエンザと同等かそれ以下の極小値となっています。日常的な感染において、基礎疾患のない現役世代や子どもが生命の危機に瀕する確率は極めて限定的です。
一方、75歳以上、特に80代以上の高齢層においては様相が一変します。免疫機能の低下や呼吸器・心血管系の予備力低下に加え、誤嚥性肺炎を併発しやすい身体的条件が重なるため、致死率は1.0%〜2.5%前後にまで跳ね上がります。
とりわけ注意すべき基礎疾患としては、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患、人工透析患者、進行したがん治療中、高度肥満(BMI30以上)、重度の心疾患が挙げられます。これらに該当する場合、年齢にかかわらず致死率は跳ね上がります。