愛知県名古屋市昭和区の丘陵地に広がる大霊園は、大正時代から造成が進められた都市型公営墓地の代表格だ。敷地内には幾筋もの坂道が走り、およそ5万基に及ぶ墓石が整然と立ち並ぶ。四季の彩りを見せる樹木も多く、地域住民にとっては緑豊かな散策の場としても長く親しまれてきた。
同敷地内には、市営の火葬施設である八事斎場が隣接して設置されている。尊厳ある見送りの場として機能し続けてきたこの地は、名古屋市における終末期インフラの核心部と言っても過言ではない。単なる埋葬の領域を超え、都市の発展史と人々の記憶が交錯する重要な拠点だ。