山口組初代・山口春吉の実像と歴史|港湾労働者から巨大組織へ至る軌跡

山口組初代・山口春吉の実像と歴史|港湾労働者から巨大組織へ至る軌跡

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大嶋組内で信望を集めた山口春吉は、1915年(大正4年)、神戸市兵庫区西出町において自らのグループを立ち上げました。これが山口組の創設です。結成当時の構成員はおよそ50人の港湾労働者であり、現在イメージされるような全国規模の反社会勢力ではなく、港湾の労働力供給と現場の治安維持を担う労務供給組織としてのスタートでした。

当時の港湾物流において、沖仲仕の手配や日当のピンハネをめぐるトラブル、縄張り争いは日常茶飯事でした。春吉は自身の手配師としての腕前と大嶋組の看板を背景に、荷役作業の確実な遂行と現場の規律維持を徹底し、船主や回漕業者からの信頼を獲得していきました。山口組発祥の地とされる神戸市兵庫区界隈は、労働者たちが寝泊まりする飯場や酒場が密集する下町であり、春吉は労働者たちの衣食住の面倒を見ながら、強固な親分子分の結合関係を築き上げました。

1925年(大正14年)、春吉は組織の基盤が固まった段階で、わずか44歳前後という若さで組長の座を実子の山口登(二代目)へと禅譲し、第一線から退きました。創業期から拡大期へと舵を切るタイミングで潔く後進に道を譲った判断は、組織の結束を保つ上で大きな転機となりました。

山田 真由
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山田 真由

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