児童心理の専門家も、ノンタンの作品構造には驚くべき知見が詰まっていると指摘する。例えば、言葉の繰り返しやオノマトペ(擬音語・擬態語)の多用だ。「あっぷっぷ」「がんばるぞー」といったリズム感あふれるフレーズは、幼い子供の脳にダイレクトに響き、言葉の獲得を自然に促す。
さらに重要なのは、失敗した後のプロセスである。おねしょをしても、友達と喧嘩しても、最後はみんなで笑い合って解決する。説教くささは一切ない。子供は絵本を通じて「失敗しても大丈夫なんだ」「素直になればやり直せるんだ」という自己肯定感を、理屈ではなく感情で学んでいく。