2020年のパンデミックは、表参道コレクションにも変化をもたらした。オンライン配信が標準となり、世界中から視聴可能になった。物理的に東京に来られないバイヤーも、リアルタイムで新作を見られる。
しかし課題もある。ファッションショーの本質は体験だ。生地の質感、照明の効果、音楽との一体感。これらはスクリーン越しでは伝わりにくい。2022年以降、ハイブリッド形式が主流になった。リアル会場とオンライン配信の両方を提供する方式だ。
ソーシャルメディアの影響
インスタグラムは表参道コレクションの情報拡散に不可欠だ。ショーの数時間後には、主要なルックがハッシュタグ付きで世界中に拡散される。インフルエンサーの前列席配置は、今や戦略的な判断だ。
一方で、即時性への圧力が増した。デザイナーは「インスタ映え」を意識せざるを得ない。派手な演出やフォトジェニックなデザインが優先され、本質的な服作りが疎かになるリスクもある。