軍事経済学の観点からも、ミサイル艇がもたらすインパクトは甚大だ。防衛予算が膨張し続ける現代において、「非対称のコスト強要」は最も効果的な戦略の一つとされる。
建造費が数百億円から数千億円にのぼる大型イージス艦や強襲揚陸艦に対し、ミサイル艇の建造費はその数分の一から十分の一程度に収まる。もし1隻の小型艇が放った対艦ミサイルが大型艦を大破させれば、その投資対効果は計り知れない。攻撃を防ぐ側は、数千万円の小型ミサイルやドローンを撃ち落とすために、1発数億円の高度な防空ミサイルを消費せざるを得ないという構造的なジレンマに直面している。