厚生労働省の年金統計によると、70代の年金受給額の平均は、現役時代の働き方によって大きく異なります。会社員や公務員として厚生年金に加入していた人の受給額は月額約14万〜15万円、自営業などで国民年金(老齢基礎年金)のみを受給している人は満額水準でも月額約5万5,000円〜6万6,000円程度です。
夫婦世帯の場合、夫が元会社員・妻が専業主婦の標準的な組み合わせであれば、世帯合計で月額約20万〜23万円が手取り収入の目安となります。
これに対し、総務省「家計調査」をもとに算出した70代夫婦の二人暮らしの支出は、住居費や光熱費、食費を含めて月額約24万〜27万円です。年金収入だけでは毎月約2万〜4万円の赤字が生じる計算となり、年間で24万〜48万円ほどの持ち出しが発生します。
一方、70代の一人暮らしの生活費は、持ち家か賃貸かによって大きく左右されるものの、平均して月額約14万〜16万円が必要です。国民年金のみの単身者はもちろん、厚生年金を受給している単身者であっても、住居の維持費や医療費がかさむ月は赤字に転落しやすい厳しい収支構造が浮き彫りになっています。