ポップカルチャーの領域において「ボンボヤージュ」の知名度を決定づけたのが、尾田栄一郎原作の国民的アニメ『ONE PIECE(ワンピース)』のオープニングテーマ曲として2004年に発表されたBon-Bon Blancoの楽曲『BON VOYAGE!』です。
作中において主人公モンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味が「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を求めて大海原グランドラインを突き進む世界観と、「Bon Voyage(良い航海を)」という言葉の本来の意味が見事に共鳴しています。歌詞中に散りばめられた希望と冒険心は、視聴者に対して「自分自身の人生という旅路へ漕ぎ出そう」という力強いエールとして機能しました。
このように、日本におけるボンボヤージュという言葉は、フランス語の直訳にとどまらず、「新たな挑戦への門出」「仲間と共に出発する冒険の合言葉」という前向きなカルチャーシンボルとしての記号的価値を獲得していった背景があります。