近代以降の歴史において、旭日旗はどのように制度化され、現在の国際社会で扱われているのでしょうか。公的資料と法令に基づく客観的事実は以下の通りです。
近代軍旗から自衛隊旗への継承と現行法令
旭日旗が公式な標識として採用されたのは、明治3年(1870年)の太政官布告第57号「陸軍御国旗」が最初です。その後、1889年に海軍の「軍艦旗」としても正式採用されました。
第二次世界大戦の終結に伴い旧日本軍が解体された後、1954年(昭和29年)の自衛隊発足に際して制定された自衛隊法施行令(政令第179号)第18条および第19条において、旭日旗の意匠が正式に「自衛隊旗」および「自衛艦旗」として再制定されました。選定過程においては、伝統の継承のみならず、遠洋航海時の視認性や諸外国海軍との国際儀礼上の整合性が慎重に審査された記録が残されています。
現在、海上自衛隊の艦船が掲げる自衛艦旗は、国連海洋法条約(UNCLOS)第29条が定める「軍艦の外部標識」に該当し、国際法上、国家の公有船舶であることを証明する正当な主権標識として扱われています。
外務省が示す多言語での公式見解
日本政府(外務省)は、旭日旗に関する不当な誤認やプロパガンダの拡散を防ぐため、日本語・英語・韓国語・フランス語・スペイン語など多数の言語で公式広報を展開しています。その骨子は以下の3点に集約されます。
- 旭日のデザインは、何世紀にもわたり日本社会で広く親しまれてきた豊かな文化的伝統に基づくものであること。
- 自衛隊旗・自衛艦旗としての旭日旗は、70年以上にわたり国際社会で広く受け入れられ、何ら摩擦なく運用されてきた実績があること。
- 旭日旗を掲げること自体が政治的プロパガンダや軍国主義の誇示に該当するという指摘は全く当たらないこと。