長年、日本の美容業界を支配していたのは「モテ」や「愛され」といった、他者評価を意識したメイクアップ技術だった。垂れ目に見せるアイライン、血色感を強調したチーク、丸みを帯びたリップ。しかし、2026年現在のトレンドは真逆を行く。
キャットアイのように跳ね上げたアイライン、シェーディングを強く効かせたシャープな頬骨、そしてダークトーンのリップ。海外のSNSから火がついた「ヴィラン・コア(悪役風ファッション)」の波は、日本のストリートにも完全に定着した。自分を弱く見せないための武装としてのメイク。それは、他者からの好意を乞うのではなく、自立した個の確立を宣言する手段なのだ。