パイロットの給与構造における最大の特長は、乗務手当と呼ばれるフライト連動型のインセンティブだ。実際に操縦桿を握って上空に滞在した時間、あるいはエンジンが始動してから停止するまでの時間に応じて1時間単位で加算される。この単価が非常に高く、月に70時間から80時間ほどのフライトを消化することで、基本給と同等あるいはそれ以上の手当が上乗せされる仕組みだ。
さらに、時差のある海外都市への滞在を伴うステイ手当や、深夜から早朝にかけての運航に対する深夜乗務手当、年末年始などの特別手当が積み重なる。航空業界全体の給与水準が高いとされる背景には、こうした命のリスクと過酷な勤務スケジュールに直結した柔軟な手当体系が組み込まれているからに他ならない。