歌詞の中核をなす「赤チン」というキーワードは、昭和の生活様式を色濃く反映しています。赤チンとは、かつて家庭や学校の保健室に必ず常備されていた赤色の消毒薬「マーキュロクロム液」の通称です。擦り傷や切り傷を作ると大人がすぐに赤チンを塗っていたため、当時の子供たちにとって最も身近な医療体験の象徴でした。
その赤チンに対して、子供特有のナンセンスな発想から生み出された架空の薬が「黒チン」や「白チン」です。「赤があるなら黒もあるだろう」「黒を塗ったらどうなるのか」という子供らしい悪ふざけとライム(韻踏み)の心地よさが合体し、あのようなユーモラスで少しシュールなオチが完成しました。なお、本物の赤チンは原料の製造規制などに伴い2026年末をもって国内での製造が完全に終了しており、この歌は昭和・平成という時代を物語る貴重な文化遺産とも言えます。