丸山思想の骨子である「タコツボ化」とは、個々の専門領域やコミュニティが内部だけで自己完結し、横の繋がりや共通の言葉を失ってしまう現象を指す。専門化が進みすぎた現代組織や、アルゴリズムによって関心領域ごとに分断されたネット空間は、まさにこの「タコツボ」そのものではないか。
さらに、彼が痛烈に批判した「無責任の体系」も健在だ。巨大な組織や国政において、決定の責任者が曖昧なまま物事が「なんとなく」進行していく構造。誰かが主導したわけでもないのに、誰も止めることができない。問題が起きた時には誰も全責任を負わない。この不気味な連鎖は、私たちが日々直面する企業不祥事や政策決定の迷走にも恐ろしいほど重なって見える。