メイン会場となった糠田運動場の上空に打ち上げられたのは、名実ともに大会の魂である「正四尺玉」だ。重さ約460キログラム、直径約105センチメートルという常軌を逸したスケールを誇る巨大な花火玉は、漆黒の荒川河川敷から高度約800メートルまで一直線に昇りつめる。そして、夜空の頂点で直径およそ800メートルにおよぶ巨大な光の華を咲かせた。
かつて単一の花火として打ち上げに成功し、ギネス世界記録に認定されたその圧倒的な巨体。製造と打ち上げを手がけたのは、熟練の職人技を誇る株式会社アルプス煙火工業だ。数万人の呼吸が止まるほどの緊張感の中、放たれた火柱が放物線を描き、大気を震わせる重低音が内臓に直接響き渡る。地元自治体を率いる並木正年市長も、この唯一無二の光景がもたらす感動と地域の結束力に惜しみない賛辞を送る。