日本プロ野球の多くの球団が、IT大手や鉄道会社、さらには自動車産業の巨頭による資金援助を受けている。赤字が出ても親会社の広報宣伝費として計上され、税制上の優遇措置を受けるケースすらある。しかし、カープには頼れる親会社が存在しない。
資金調達の独自性は、多角的な収益源の確保に見ることができる。最大の武器は、熱狂的なファン層による観客動員と、年間数十億円規模にのぼるグッズ売上だ。独自のキャラクターグッズや限定ユニフォームの企画開発力は球界屈指であり、ファンはチームへの「直接投資」として購買行動を起こす。他球団のファンがチケット代を「娯楽費」として支払うのに対し、カープファンは「球団存続と補強のための資金」として出資する意識が根強い。この強烈なエンゲージメントが、補填金なしでの高収益体質を作り上げた。