すべては、一冊の絵本から始まった。完全分業制という、当時の出版業界の常識を覆すシステムで制作された原作は、クラウドファンディングの活用やオンラインコミュニティとの連動によって、発売前から熱心なファンベースを構築した。この緻密かつ熱量あふれるマーケティングは、既存のプロモーション手法に甘んじていたエンタメ界に強烈な一撃を食らわせることになる。
だが、真の挑戦は映像化のプロセスにあった。従来の製作委員会方式とは一線を画し、クリエイターが表現の純度と権利を自らの手で握り続けるスタイルを確立。作品の核となるテーマを一切妥協することなく、巨大なスクリーンへと昇華させる強固な基盤が整えられたのである。