2026年11月にリリースされたBTSのアルバム『BE』およびそのリード曲『Life Goes On』は、世界中の人々が突如として日常を奪われ、孤立を余儀なくされたパンデミックの渦中で制作されました。前作『Dynamite』が世界を明るく照らすディスコポップであったのに対し、本作は内省的でパーソナルな手触りを重視して構築されています。
当時のインタビューや制作ドキュメンタリーにおいて、メンバーのRMやSUGAらは「走っていた足が突然止められたような無力感」を率直に吐露していました。その感情を押し隠すことなく、ありのままに歌詞へ落とし込んだ点に本作の真価があります。
歌詞の中では、「ある日突然、世界が止まってしまった」「靴底の跡が消えてしまった道」といった喪失の描写が続きますが、サビでは優しく「Like an echo in the forest(森の中のこだまのように)」「Like an arrow in the blue sky(青空を飛ぶ矢のように)」と歌われ、どんなに景色が変わっても私たちの命の鼓動と人生は続いていくのだと語りかけます。
この楽曲は、「無理に走らなくてもいい、ただ呼吸を続けよう」というメッセージによって、不安に怯える世界中の人々の心に寄り添い、結果として米ビルボード・チャートにおいて「主に韓国語で歌われた楽曲として史上初のHOT 100首位」という歴史的偉業を成し遂げました。