本田圭佑という男の凄みは、病気を言い訳にパフォーマンスの低下を正当化しなかった点にある。メディアがどれだけ彼の体調不良や容姿の変化を書き立てようとも、彼は「ピッチ上の結果がすべて」というスタンスを崩さなかった。弱みを見せることは、対戦相手に隙を与えることと同義だからだ。
この徹底したポーカーフェイスとプロ意識は、ファンだけでなく、同じ病に苦しむ患者たちにとっても大きな希望となった。「バセドウ病であっても、世界と戦える」。彼の存在そのものが、病気に対する偏見や限界の壁を打ち破る強力なメッセージとなっていたのである。