ここ数年の大阪地下鉄における最大のトピックが、中央線のコスモスクエア駅から夢洲駅への延伸開業(約3.2km)です。大阪港トランスポートシステム(OTS)が保有する北港テクノポート線を活用する形で整備が進められ、かつては人工島で行き止まりとなっていた軌道が、夢洲新駅へと一本で結ばれました。
延伸開業に至る経緯は決して平坦ではありませんでした。長年にわたるベイエリア開発構想の変遷を経て、大規模国際イベントや将来的な複合リゾート(IR)誘致を見据えた基幹インフラとして巨額の事業費が投じられ、新型車両400系や30000A系の集中的な投入とともに運行システム全体のアップデートが断行されました。
夢洲延伸が完了した現在、本町や堺筋本町といったオフィス街から大阪湾岸エリアへ乗り換えなしで直行できる利便性が確立されました。朝夕の通勤時間帯や週末の大規模催事開催時には中央線の輸送密度が跳ね上がるため、大阪メトロは自動列車運転装置(ATO)の高度化による増発態勢を敷き、スムーズなピストン輸送を維持しています。