当時のパッケージやオープニング映像を振り返ると、そこには緻密な計算と職人技が凝縮されている。日本放送協会が蓄積してきた膨大な映像資産をパッケージ化し、広く一般に届ける事業が本格化したのは昭和後期のことだ。その際、ブランドの「顔」として考案されたのが、あの印象的なロゴグラフィックだった。
制作裏話として語り継がれているのは、光の拡散と立体感の表現におけるこだわりだ。当時はCG技術が黎明期であり、現在のようにPC上で簡単に3Dモデルを描画・ライティングすることは困難を極めた。そのため、実際の透明アクリル板を何枚も重ね、背後からスリット光を照射してカメラをコマ撮り移動させるという、極めてアナログかつ精密な光学撮影手法が用いられていたという。懐かしのサウンドロゴもまた、シンセサイザーの波形をミリ単位で調整して作られた特注の響きであり、視聴者の期待感を極限まで高める演出が施されていた。