今年、国内の脳科学研究所が発表した最新の研究が話題を呼んでいる。被験者にかき氷シロップを口に含ませながらfMRI(機能的磁気共鳴画像法)で脳の活動を測定したところ、視覚情報が味覚野の活動を完全に支配している様子がリアルタイムで観察された。
赤い液体を目にした被験者の脳内では、実際にイチゴの果実を食べたときとほぼ同じパターンで神経細胞が発火していた。研究者は「人間の脳は効率化のために、視覚情報を優先して味覚を『上書き』するショートカット機能を持っている」と指摘する。私たちが騙されているのではなく、脳が親切にも「イチゴ味」を演出してくれているのだ。