こうした自生地への負荷を減らし、純粋に栽培を楽しむための解決策として急浮上しているのが、日本国内の熟練ブリーダーたちによる「実生(みしょう=種子からの育成)」技術の進化だ。自生株(山採り株)の発根管理は難易度が高く、環境変化で枯死するリスクが常につきまとっていたが、国内で種子から育てる実生株はその土地の水や気候に慣れているため、極めて頑健に育つ。
東京や愛知、福岡などの最先端ナーセリー(生産農園)では、自生株に匹敵する重厚な幹を短期間で作り出す独自の施肥管理や光量子密度の制御技術が確立された。「現地で何十年も生きた株を奪うのではなく、自らの手で未来の古株を育てる」という意識が、日本の若い愛好家層を中心に急速に根付きつつある。