近年、愛好家の高齢化が叫ばれていたフィラテリー(切手収集)の世界に、明確な地殻変動が起きている。デジタルネイティブ世代の若者や海外のアートコレクターが、日本の切手が持つ精緻な印刷クオリティに目を向け始めたのだ。
SNS上では、玉木氏の手掛けた切手シートを額装してインテリアとして楽しむカルチャーが定着しつつある。消印を押さない「ミント(未使用品)」はもちろんのこと、初日カバー(FDC)に美しい風景印を押印した特製マテリアルの人気も急上昇している。
実用ツールとしての郵便利用が減少する一方で、一枚のアートピース、あるいは工芸品としての切手の価値はかつてないほど見直されている。その中心軸に玉木明氏の作品が存在することは紛れもない事実だ。