細木が世を去ってから数年、そして島倉が旅立ってから10年以上が経過した2026年現在、彼女たちの関係性を再評価する動きが広がっている。単なる「芸能界のスキャンダル」として片付けるには、あまりにも二人の生き様が、当時の日本社会の歪みと熱量を体現しているからだ。
バブルへ向かう狂乱の時代、女性が一人で生きていくことの難しさ。その中で、男社会のルールを逆手に取ってのし上がった細木と、泥水をすすりながらも歌姫としてのプライドを捨てなかった島倉。二人の足跡は、戦後日本の女性史における、もう一つの裏面史と言えるだろう。