「余計なものは一切入れない。ごまかしが効かないからこそ、豆と水と天然にがりで勝負するんです」
そう語るのは、株式会社中島豆腐の代表であり熟練の豆腐職人である中島義勝氏だ。同店の代名詞とも言える最高峰の銘柄「御豆腐」は、厳選された国産高級大豆を大豆本来の甘みが最も引き立つ黄金比率でブレンドし、恵那の地下から汲み上げた清廉な天然水でじっくりと仕込まれる。
木桶を使い、温度や湿度に合わせて手作業で凝固剤を打つ作業は、長年の勘と鋭い感覚だけが頼りだ。機械化が進む現代にあって、あえて手間暇を惜しまない伝統製法を貫く理由について、中島氏は笑みを浮かべながら「大豆の生き生きとした命をそのまま味わってほしいから」と静かに語った。