幼少期から映画やドラマの現場で揉まれてきた。周囲からは「天才子役」とそやされ、作品ごとに評価を高めていった十代。しかし、当の本人の胸中にあったのは、称賛への歓喜ではなく、常に背中にへばりつく違和感だったという。
「子役としての評価は、ある意味で『子どもの割にうまい』というフィルターを通されたものでした。大人になるにつれて、そのフィルターが外れたとき、自分に何が残るのか。十代後半は、毎日その恐怖と戦っていた気がします」
脱皮は容易ではなかった。子役のイメージを払拭しようと焦る時期もあった。だが、彼を救ったのは「役の大小にこだわらず、目の前の役に泥臭く向き合う」という泥臭いスタンスだった。