相手の守備陣が陣形を整える前に攻めきる。トム・ホーバスHC(ヘッドコーチ)が提示したこの極限のハイスピードバスケットは、数年の歳月を経てより洗練された。もはや「早いだけ」の攻撃ではない。ハーフコートに追い込まれた場面でも、緻密なスペーシングと連続するピック&ロールから瞬時にフリーのシューターを作り出すシステムが身体に染みついている。
相手ビッグマンの足元を突くガード陣のドライブと、アウトサイドからの容赦ない3ポイント。この二本の矢が相手ディフェンスの選択肢を奪う。特にトランジションの局面で放たれるディープスリーは、海外の強豪国にとっても「分かっていても止められない」悪夢だ。コートの端から端までを数秒で駆け抜ける展開力こそ、現在の日本が世界に誇る最大の兵器である。