早期の発見と介入の難しさは、現代の精神医学においても極めて深刻な問題である。患者は医学知識を巧みに取り入れ、尿検査に自分の血液を混ぜたり体温計を加熱させたりするため、客観的な検査データだけで見破ることは容易ではない。
世界保健機関(WHO)の国際疾病分類や、日本精神神経学会が提示する診療ガイドラインにおいても、「金銭的得策などの外部的報酬が存在しないこと」が重要な定義とされる。見返りが「他者の同情」という目に見えない心理的欲求に特化しているがゆえに、確たる証拠を掴むまでに膨大な時間と医療資源が浪費されてしまう。