ショールーム見学で見落としがちなのが、「ショールームはその場で直接キッチンの売買契約を結ぶ場所ではない」という構造だ。アドバイザーが作成するプランシートには希望小売価格(定価)が印字されるが、最終的な支払い金額は依頼する工務店やハウスメーカー、リフォーム会社の仕入れ掛け率によって決定される。
一般的に、普及価格帯であるrakuera(ラクエラ)は掛け率が低く設定されやすく大幅な値引きが期待できる一方、最高峰のCENTRO(セントロ)は値引き率が渋い傾向にある。主力モデルのSTEDIA(ステディア)はその中間で、施工業者の得意メーカーかどうかによって数十万円単位の見積もり差が生じることも珍しくない。
見積もりを跳ね上げる最大の要因は、無計画なオプションの積み上げだ。ショールームのきらびやかな照明下では、ハイエンドな水栓や特殊塗装扉が魅力的に映る。だが、まずは「ステンレスエコキャビネット」や基本構造を重視した標準プランで見積もりを取り、持ち帰ったプランを業者と突き合わせて優先順位を削ぎ落としていく作業こそが、予算内で理想を実現する最短ルートとなる。