タイ料理の真価を推し量る指標となるのが、三大定番料理である「ガパオライス(パット・ガパオ)」「カオマンガイ」「パッタイ(タイ風焼きそば)」の完成度です。
梅田の本格派店舗では、この3品に対して徹底したこだわりが見られます。まずガパオライスにおいて、本物を追求する店舗はイタリア料理で多用されるスイートバジル(バジリコ)ではなく、独特の清涼感とスパイシーな苦味を持つ本物のホーリーバジル(ガパオ)の生葉を惜しみなく使用しています。強火の油で一気に炒め上げた鶏ひき肉に、ナンプラーとシーユーダム(タイの黒醤油)が絡み、周りをカリカリに揚げ焼きにした目玉焼き(カイダーオ)を崩しながらジャスミンライス(カオ・หอม・マリ)とともに口へ運ぶ瞬間の調和は格別です。
カオマンガイに関しても、鶏の茹で汁とニンニク、ショウガで炊き上げたジャスミン米の粒立ちと、しっとりとした鶏肉の火入れ加減が店舗ごとの差別化ポイントとなっています。グランフロント大阪のマンゴツリーキッチンなどで提供されるカオマンガイは、タオチオ(タイの液状みそ)をベースに生ショウガと青唐辛子を効かせた自家製ナムチム(特製ダレ)のキレが際立ち、米一粒一粒に染み込んだ鶏の旨味を極限まで引き出しています。
パッタイでは、米粉麺(センレック)の戻し方とタマリンドペースト由来の心地よい酸味が鍵を握ります。甘すぎず、炒り卵や厚揚げ、干しエビの香ばしさとクラッシュピーナッツの食感が緻密に計算された一皿を提供する店舗こそが、梅田のグルメ通から選ばれ続ける実力店です。