東京大学教養学部助教授。当時の日本社会において、その肩書が意味するステータスは破格だった。しかし、彼は大学の講義室だけに留まるような器ではなかった。鋭い眼光に整った顔立ち、そしてキレのある語り口。1980年代後半、学術界の「象牙の塔」に籠もることを良しとせず、積極的にメディアへと打って出た彼の姿は、当時の視聴者に新鮮な衝撃を与えた。
研究対象はフランス政治史および国際政治。欧州情勢をリアルタイムかつ明快に解説できる若手学者は当時、極めて貴重な存在だった。言葉を選びすぎて無難にまとめる旧来の学者とは一線を画し、毒舌を交えて本質を突く。その歯に衣着せぬ発言スタイルこそが、のちの「メディアモンスター」としての基礎を形作ったのだ。