関東ローム層に潜む地盤リスクの真実!専門家が明かす耐震新事実

関東ローム層に潜む地盤リスクの真実!専門家が明かす耐震新事実

関東ローム層に潜む地盤リスクの真実!専門家が明かす耐震新事実に関する専門家の意見を分かりやすく解説いたします。

長年信じられてきたローム層の安定性に一石を投じたのが、土木工学と地盤工学の融合による詳細な動的挙動の解明だ。産業技術総合研究所(AIST)が進める都市地下構造の高精度スキャニングや、首都直下地震防災・減災特別プロジェクトから引き継がれた地震動予測データは、ローム層が特定の地震波に対して示す複雑な増幅特性を白日の下に晒した。

ローム層は、体積の半分以上が水分という極めて高い含水比を持つ特殊な土壌だ。蜂の巣のような多孔質構造の中に大量の水を抱え込んでおり、手で触れればしっかりとした固さを感じるものの、一度強いせん断力を受けて構造が破壊されると、一気に強度が低下する「鋭敏比(えいびんひ)」の高さを持つ。NHKスペシャル MEGAQUAKEでも警鐘が鳴らされた長周期地震動や直下型の激しい初期微動において、この構造破壊が局所的に発生し、地表付近の揺れを想定以上に増幅させるケースが確認されている。

地質調査の現場では、標準貫入試験のN値だけで地盤の耐力を過信することへの疑義が噴出している。N値が5〜8程度を示していても、一度練り返されると泥濘化(でいねいか)する火山灰土の性質を考慮しなければ、巨大地震時の建物の不同沈下リスクを正確に評価できない。表面的な硬さと、地震時の動的安定性は別物であるという事実が、最新の研究知見によって突きつけられている。

田中 結衣
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田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。