甘平は外皮が非常に薄く、じょうのう膜(内皮)も驚くほど繊細です。そのため、手で無理に皮を剥こうとすると、房が破れて貴重な果汁が外に逃げてしまうことがあります。ここで絶対に使いたいのが、果実の旨味を閉じ込めたまま味わえる「スマイルカット」です。
やり方は至ってシンプルですが、プロ直伝のコツがあります。まず、ナイフで甘平を横半分にスパッと切るのではなく、ヘタと底を結ぶ縦方向に包丁を入れます。4等分から8等分のくし形にカットしていくことで、皮と果肉の間に美しい隙間が生まれ、まるで微笑んでいるかのような形に仕上がります。
スマイルカットを施したら、端から皮を軽く下に引っ張るようにめくるだけで、薄皮を傷つけることなく果肉が綺麗に現れます。ナイフの刃が果肉の細胞を押し潰さないため、一口かじった瞬間に弾ける果汁の「プチプチ感」が劇的に変化します。このカット方法こそ、甘平の甘みと食感を極限まで引き出す唯一無二の技なのです。