センリツが現在の異様な姿に変貌してしまった理由は、魔王が作曲したとされる伝説の楽譜「闇のソナタ」にあります。この楽曲はフルート、ピアノ、バイオリン、ハープの4つの楽器で演奏されるように作られており、人間が演奏したり聴いたりすると恐るべき厄災が降りかかると伝えられています。
かつてセンリツは音楽仲間であった友人のトビオと酒に酔った勢いで、入手した「闇のソナタ」フルートソロの第1楽章を演奏させてしまいました。その結果、演奏した友人は全身の肉体が崩壊して即死。わずか1小節だけ耳にしてしまったセンリツも、一命はとりとめたものの腕や頭部をはじめとする全身の皮膚が焼けただれ、肉体が溶け落ちるような激しい変異を被ることになりました。
単行本第8巻の回想シーンでは、かつてのセンリツが長い黒髪を持つ美しい女性であったことが暗示されています。自らの肉体を代償に得た驚異的な聴覚を駆使し、センリツが音楽ハンターとして生きる最大の目的は「世に散らばる闇のソナタの楽譜をすべて見つけ出し、この世から完全に消滅させること」です。これ以上自分のような悲惨な犠牲者を出さないため、そして自らの肉体を元の姿に戻す手がかりを探すため、危険な闇社会へと身を投じています。