時代が移り変わり、CGアニメーションが主流となった現代でも、根底にある造形美の原則は変わらない。世界的大ヒットを記録した『アナと雪の女王』を手掛けたウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオのクリエイター陣は、3Dモデルを制作する前段階で、無数の手描きドローイングを重ねている。エルサやアナの表情に見られる大きな瞳や柔らかな顎のラインは、手描きアニメーションの黄金律を3次元に巧みに落とし込んだものだ。
立体的なキャラクターをフラットな紙の上に簡単に描くコツは、顔を平面的に捉えるのではなく、球体にパーツを貼り付ける感覚を持つことにある。眉のわずかな傾きや口角の上がり具合を極限までシンプルに表現することで、ファミリー向けアニメーションならではの豊かな感情表現が手元で鮮やかに蘇る。