警察の取り調べや公判を通じて徐々に明らかになってきたのが、苫小牧幼児置き去り事件の母親が抱えていた過剰なストレスと歪んだ心理状態です。母親は日々の育児に強い重圧を感じており、家庭内での役割から逃れたい一心で外出し、交友関係や歓楽街での滞在を繰り返していたと供述しています。
供述調書によると、「泣き声を聞くのがつらかった」「少しの間なら大丈夫だと思って家を出てしまった」といった無責任な甘えが存在していた一方で、現実を直視できずに現実逃避を重ねる悪循環に陥っていました。苫小牧のネグレクト動機の根底には、親としての責任感の欠如だけでなく、成育環境に由来する情緒的な未成熟さや、誰にも頼れない状況が引き起こした深刻な思考停止があったことが指摘されています。