騒動が勃発した当時、メディアの加熱ぶりは異常とも言える熱量に達していた。かつてお茶の間の人気者として好感度を誇っていた人物の暗転は、格好のコンテンツとして日夜消費されることとなったのだ。連日のように繰り返された確定・未確定の情報交錯は、視聴者の好奇心を刺激し続け、テレビのワイドショーだけでなく、ネットニュースのアクセス数を飛躍的に押し上げた。
だが、その報道の裏でどれほど個人の人権や客観的事実が尊重されていたかについては、時が経った現在でも多くの議論が残る。一度拡散された噂や推測は、事実確認がなされる前に「既成事実」として一人歩きし、対象者を社会的に追い詰める威力を発揮したのだった。