リュウジ氏の強烈なアプローチと鮮やかな対比をなすのが、コウケンテツ氏が提唱する料理の世界だ。素材本来のみずみずしさと滋味を尊重しながら、シンプルかつ洗練されたアプローチで時短家庭料理の地平を広げている。氏のメソッドでは、過度な濃い味付けに頼るのではなく、素材の切り方や塩加減、酢の酸味の絶妙な立たせ方によって、幾重にも重なる爽やかなコクを引き出す。
丁寧に種を取り除いて食感を揃えたり、ごま油を熱して最後にジュッと回しかけることで香ばしさを際立たせる技術。同じキュウリという素材でありながら、アプローチの違いによって家庭料理はここまで表情を変えるのかと、視聴者を唸らせる。毎日の食事だからこそ、心と体にすんなり馴染む美味しさを追求する姿勢が、多くのファンの心を掴んで離さない。