一般に「借用書」と呼ばれるものは、借主が作成して貸主に差し入れる形式(差し入れ方式)を指すことが多い。これに対して「金銭消費貸借契約書」は、貸主と借主の双方が同じ文書に署名捺印し、双方が1通ずつ所持する形式を取る。
どちらも法的効力に本質的な差異はない。しかし、裁判での証拠能力や争いの生じにくさという点では、間違いなく双方が内容を合意した「金銭消費貸借契約書」が勝る。借用書の場合、「勝手に名前を使われた」「強迫されて書かされた」という言い逃れを借主側から主張される余地が残るためだ。
貸付額が数十万円程度であれば簡易的な借用書でも一定の効力を発揮するが、100万円を超えるような高額案件であれば、双方合意の契約書形式を選択すべきである。