大和ロイヤルホテルはなぜ消滅?メルキュール化の真相と現在を徹底解説

大和ロイヤルホテルはなぜ消滅?メルキュール化の真相と現在を徹底解説

昭和から平成にかけて、全国各地の景勝地や温泉街で家族旅行の象徴として親しまれてきた大型リゾートチェーン「DAIWA ROYAL HOTEL(大和ロイヤルホテル)」。かつて27施設を展開し、巨大な大浴場やビュッフェで親しまれた名門ブランドの看板が、全国から一斉に姿を消した出来事は旅行業界や多くのファンに大きな衝撃を与えました。

現在、旧大和ロイヤルホテルの施設群は世界的なホテルグループ「アコー(Accor)」の手により、「グランドメルキュール」および「メルキュール」へと大規模リブランドを遂げています。本稿では、大和ハウスグループによる売却の真相からアコーによるリブランドの経緯、予約方法や会員特典の変更点、そして現場のリアルな口コミ評判まで、徹底取材をもとにその現在地を詳報します。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:大和ハウス工業のポートフォリオ再編に伴い大和リゾートが売却され、2026年4月に全国23施設が「グランドメルキュール」「メルキュール」へ一斉リブランド開業。
  • 要点2:多くの施設で飲食やラウンジ利用が宿泊費に含まれる「オールインクルーシブ」を導入し、ファミリー層からインバウンドまで対応する滞在型リゾートへ刷新。
  • 要点3:旧メンバーズ会員特典は終了しアコーの「ALL」へ完全移行、ビジネスホテル「ダイワロイネットホテル」は大和ハウス傘下の別法人として現在も営業継続中。

【2026年最新】大和ロイヤルホテルはなぜ消滅したのか?売却の真相とアコー買収の経緯

大和ロイヤルホテルの看板が全国から消えた根本的な引き金は、親会社であった大和ハウス工業による事業構造の抜本的なポートフォリオ見直しにあります。大和リゾート株式会社が1973年より半世紀にわたり展開してきたリゾートホテル事業は、高度経済成長期からバブル期にかけて建設された大型施設が多く、建物の老朽化対策や莫大な修繕維持費が長年の経営課題となっていました。

そこに追い打ちをかけたのが、2026年以降のパンデミックによる旅行需要の急減でした。大和ハウス工業は本業である住宅・建設・不動産開発へ経営資源を集中させる方針を固め、2026年末から2026年にかけて大和リゾートの全株式譲渡を決断。国内不動産ファンドや外資系投資機関が関与する特別目的会社(恵比寿リゾート合同会社)へ売却される運びとなりました。

その後、新たな所有主体は世界110カ国以上で5,500以上のホテルを展開するフランス発祥のメガチェーン「アコー(Accor)」とホテルマネジメント契約を締結。大和リゾートは「デスティネーション・リゾーツ&ホテルズ・マネジメント株式会社」へと社名変更され、外資系ホスピタリティのノウハウを注入した23棟の一斉リブランドという前代未聞の再生プロジェクトが始動しました。

グランドメルキュールへの一斉変更で何が変わった?オールインクルーシブの劇的進化

リブランドにあたり、施設群はターゲットや規模に応じてプレミアムリゾートの「グランドメルキュール(Grand Mercure)」12軒と、ミドルスケールの「メルキュール(Mercure)」11軒へと再編されました。最大の変革点として旅行者の関心を集めているのが、多くの施設で標準化された「オールインクルーシブ」スタイルの導入です。

旧大和ロイヤルホテル時代は「1泊2食付き」が基本であり、夕食時のアルコール類や館内ラウンジでの飲食は追加精算が必要でした。しかし新生メルキュールでは、宿泊料金の中に以下のサービスが包括される設計へと刷新されています。

・ウェルカムラウンジ&イブニングソーシャル:到着後のスパークリングワイン、ビール、ご当地スナックやソフトドリンクのフリーフロー(無料提供)。
・ナイトキャップ(バータイム):夕食後に地元の銘酒やウイスキー、ハーブティーを静かに楽しめる夜間ラウンジサービス。
・地域色豊かなビュッフェレストラン:「Local Discovery(ローカルディスカバリー)」をテーマに、ご当地食材をふんだんに取り入れたライブキッチン主体のビュッフェとアルコール飲み放題。
・温泉・大浴場およびアクティビティ利用:地域の伝統文化を体験できるアクティビティやキッズスペースの無料開放。

チェックアウト時の追加料金を気にすることなく、ホテル館内で贅沢な時間を完結できる仕組みは、特に子連れファミリーやゆったり滞在したいシニア層から絶大な支持を集めています。

田中 結衣
Author

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。