2000年代初頭、ジャニーズ事務所(現・STARTO ENTERTAINMENT)のアイドルといえば、笑顔で手を振るキラキラした王子様スタイルが王道でした。その既定路線を真っ向から破壊したのが、2001年に結成されたKAT-TUNの6人です。
彼らが「怖い」と言われた最大の理由は、徹底して笑顔を封印し、獲物を狙う野獣のような眼光でカメラを睨みつける独自のパフォーマンススタイルにありました。ステージ衣装もパステルカラーやスパンコールではなく、黒のレザー、チェーン、ファー、ドクロ柄といったヴィジュアル系やストリートカルチャーを色濃く反映したギラギラ仕様。歌番組のひな壇に座っているだけで周囲を威圧するような独特の「治安の悪さ」は、当時のティーンエイジャーを熱狂させると同時に、お茶の間に強烈なインパクトを残しました。
このアプローチは単なる奇策ではなく、個性豊かな6人が「誰一人としてバックダンサーで終わる気はない」「全員がセンターを獲る」という剥き出しの野心を持っていたからこそ成立した、奇跡的なケミストリーだったといえます。